ナポレオン1世が遺したもの#13
・ナポレオン法典
まず第1に挙げたいのがナポレオン法典。なんとフランスでは現代においても運用されています。各国に多大な影響を与え、日本でも現在の民法がナポレオン法典を元に作られています。
・瓶詰
軍用食として、保存可能で持ち運びのできる食糧の開発に積極的に取り組んでいました。その結果ニコラ・アベールという人が開発した瓶詰を採用しました。瓶詰はそこまで普及しなかったものの、その後開発された缶詰は現在にまでつながる大流行をみせます。
・右側通行
フランスに征服されたヨーロッパ諸国は、現在においても右側通行です。支配されなかったイギリスは、日本と同じ左側通行です。現代でもヨーロッパ車の中で、イギリス車だけが基本右ハンドルで、それ以外のヨーロッパ諸国産の自動車は左ハンドルですね。
・製糖技術の発展
イギリスへの経済政策という意味合いで大陸封鎖令を発令した結果、砂糖の価格が暴騰し、ビートといわれる砂糖大根からの製糖技術が飛躍的に発展しました。
あと有名なのはナポレオン語録とも言うべき言葉の数々。いろんな言葉を遺しているあたり、幼少期の読書や小説家になろうとしていた片鱗が出ているのかもしれません。
・余の辞書に不可能という文字はない
あまりにも有名なこの言葉ですが、後世の人間の創作ではないかともいわれています。もし実際に語っていたとしても「不可能という文字はフランス的ではない」と訳されるようです。
・子どもの将来はその母の努力によって定まる
・わたしは百万の銃剣よりも、三枚の新聞紙を恐れる
・最大の危険は勝利の瞬間にある
・戦闘の翌日に備えて新鮮な部隊を取っておく将軍はほとんど常に敗れる
いずれも現代にも通用する言葉ですね。2つ目は「三枚の新聞紙」というよりは「三行のSNS」というところでしょうか。
戦争に明け暮れた結果フランスの全人口にも影響を与えるほどたくさんの命を奪うきっかけになったり、40歳を超えてから糟糠の妻をそっちのけで若い女性と結婚したりと、暴君ぶりを発揮した一面もありますが、それでもナポレオン1世の遺した功績は大きいと思います。家族を養うという強い決意から自らの人生を大きく動かしたナポレオン1世。その姿に共感や憧れをもっている人も多いからこそ、現代まで語り継がれているのかもしれません。