ノートの取り方#40
参考文献
太田あや著「東大合格生のノートは必ず美しい」
仕事の教科書編集部編「手帳&ノート整理術」
東京大学・学習効率研究会編著「中高一貫校卒の東大生60人が教える中学生の勉強法」
現在はタブレットPC等が普及してきてはいますが、それでもやはり紙のノートは学習していく上でなくならないのではないかと思っています。
テストで好成績を取る人で、ノートを上手に活用して勉強している人はかなりの割合で存在します。今回は講義におけるノートの取り方に絞り、読んだ本の共通項的な内容をまとめていきます。
まずノートは、授業の再現をするためのものでなくてはなりません。あとから見返した時に、授業で教わったことが思い出されるようにします。ノートを取ることは、目的ではなく手段。ノートを見れば他人に授業を再現してあげられるレベルになれば完璧です。自分の言葉で言い換えることができるようになれば、その授業の内容はかなり理解が進んでいると言ってもいいでしょう。授業中はわかっていたのに、家に帰って同じ問題を見た時に手がつけられないという経験をした人もいるかと思いますが、まさにノートはそういう時のために取っておくものです。
次に、特に社会などでは有効なのですが、相関関係や因果関係がわかるように書きます。なぜその事柄が起こるのか、順番はどうなのか、このあたりをしっかり整理します。東大生のノートには→が多く登場するのも特徴の1つです。矢印や吹き出しを活用し、事象における関連づけをしていきます。
1つの事象を個別で覚えるよりも、いろいろな関係性とつなげて覚えた方が定着するというのはカーネギーメロン大学の行った実験で実証されています。授業中に先生が話した雑談とセットで記憶するような人もみられました。
あとは使い方として、字を丁寧に書くというのも無視できません。決して綺麗な字ばかりではないのですが、自分が読み返すことを想定しているので丁寧に書き綴られています。文頭をそろえる、たっぷり余白をとってゆったりと書く、資料やデータはコピーをとる(手書きしない)、単元ごとなど、区切りのよいところでノートのページを変えるなども共通してみられる特徴でした。
自分のウィークポイントが凝縮されていたり、その日の講義の内容が自分の言葉で書かれている唯一の参考書となるノート。ノートをうまく活用することが成績向上の最短ルートの1つです。先生が板書したことだけを書き写すのがノートの役割ではありません。仮に講義の内容を忘れてしまったとしても、ノートを見返すと思い出すことができる。成績が上がらなくて苦しんでいる人は、この部分を意識してノートを作ってみるのも1つの手段かもしれません。