eスポーツ#61
「ゲームばかりやってないで、少しは勉強したらどうだ」という親の発言も、これからは考え直さなければならないのかもしれません。
もう数年前から盛り上がりを見せているらしいのですが、ビデオゲームを使った対戦をスポーツと捉える、いわゆる「eスポーツ」というものがあります。日本では賞金総額1億円を超えるような大会が開催されることもあります。これだけでもすごいと思えるのですが海外では10億円規模の大会開催も珍しくなく、ゲーム大国である日本としては海外に比べるとまだまだといったところです。世界の市場規模も1,000億円を超え、2018年のアジア大会ではたしかデモンストレーションとしてではありましたがeスポーツが競技として採用されました。日本でも国体に採用が検討されています。
「スポーツ」と名前がついているように、一口にeスポーツといっても様々なジャンルに分類されています。
現在1番盛り上がりを見せているのは4〜5人で1組になって、対戦チームの陣地を取るゲームです。その他にもシューティングゲームや格闘ゲーム、スポーツゲームやカードゲーム、パズルゲームなどがあり、ご存知の人も多いであろう「テトリス」や「ぷよぷよ」も種目として採用されているそうです。
最初に紹介した4〜5人で対戦するLeague of Legends などは競技人口が9000万人を超えており、これは1億人と言われるテニスの競技人口に匹敵します。
人口が多いところにスポンサーは集まるので、多数の大手企業も出資をしています。日本でもKDDIやレオパレス21、AEONなどがスポンサー契約を結んだり、プロチームを結成したりしています。
こうなるとプロゲーマーと言われる人は、ゲームをすることで生活することが可能になってきます。たしかに狭き門ではありますが、それをいうならプロテニスプレイヤーやプロ野球選手になるのも相当に難しいので、難易度は何も変わりません。2020年現在のような状況ではスポーツはトレーニングも大会開催もなかなか簡単にはできませんが、eスポーツならばそんな心配もありません。
こうなると、固定観念のように「ゲームばかりやってないで、少しは勉強しなさい」とはなかなか簡単に言えませんね。
youtubeでも、ゲーム実況動画というのは最も人気のあるコンテンツの1つだそうです。
プロゲーマーとして活動している人は、高学歴の人も多いので、賞金で稼いだ大金をまた別のビジネスに活かすことも考えているかもしれません。個人が手軽に発信できるようになったこの時代は、本当の意味で個性的な人間が輝ける時代になってきたのかもしれません。