大宮立志塾  埼玉県さいたま市(大宮・浦和)の柔道クラブ

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大宮立志塾 活動日誌

偉人伝 ビル・キャンベル#30

参考文献「1兆ドルコーチ」

エリック・シュミット(Google元CEO)

ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル共著

 

Appleのスティーブ・ジョブズやGoogleのラリー・ペイジ、Amazonのジェフ・ベゾスら今の世界を牽引する多くの企業のコーチを務めたビル・キャンベル氏。いわゆるGAFAの師匠とも言うべき伝説の経営者です。元アメフトのコーチという異色の肩書きを持つ彼が、いかにしてシリコンバレーにある企業を大成功に導いたのか。とても興味を持ちました。

 

まず1番に感じたのは、自分に関わる人に愛情を持つこと。最先端の技術を駆使する企業というとどこか無機質な、個人主義な印象を持ちますが、ビルは全く違いました。とにかく積極的にその人に関わり、たくさん時間を共有することを大切にしていました。組織を作るのは、どこまでいっても結局人間なんだなと強く感じました。

 

そしてビルは、人を採用するにあたり以下の4つのことを大切にしました。

 

まずは「知性」。これは決して勉強ができるということではありません。異分野のものをつなげる能力、ビルはこれを「遠い類推」と呼んでいます。

 

そして「勤勉」であること。「誠実」であること。特に成長しない「勤勉」ではない人間を嫌いました。

 

最後に「グリット(やり抜く力)」を持っていること。打ちのめされても立ち上がり、再びトライする情熱と根気強さを持っているということです。

 

こうやって見ると、能力的な要素は最初の「知性」のみで、あとの3つは人間性をみているんですね。

 

ビルはこの4つの資質があると思える人には、ほかに多く欠点があったとしても黙認しました。それだけこの4つの要素を重視したということだということですね。

 

徹底的にチームファーストを主張し、「正しく勝つ」ことにこだわりました。そしてビジネスに愛を持ち込み、人に優しい組織になれとも繰り返したと言います。日本には「勝てば官軍」なんて言葉があり、周囲を見ても勝ちさえすれば評価される風潮がありますが、それでは真の成功は得られない。そして成功とは「人間的な価値」で決まると書いています。

 

この「1兆ドルコーチ」という言葉は、シリコンバレーでビルが産み出した価値に敬意を表してつけられた彼の異名ですが、実際のところ彼の携わった企業の資産価値は時価総額で2兆ドルを超えています。まさに伝説のコーチ、メンターですね。

 

人と接する時の姿勢、人を率いる時の心構えなど勉強になることがたくさんありました。僕がここ数年で1番影響を受けた偉人であることは間違いありません。この本を何回も読み返し、いろんなことを吸収したいと思います。

2020年07月09日 06:41

「頭のゴミ」を捨てれば脳は一瞬で目覚める!②#29

前回では「メンタルのゴミ」とでも言うべきものを捨てるべきということをご紹介しましたが、「仮想の自分」や「過去の自分」も捨てるべきものであると書いてあります。

 

「あの時、あぁしておけばよかった」といくら悔やんでも、それがゴールにたどり着く手助けにはなりません。「昔から自分は気が小さいから、人前で話すのは苦手なんだよなぁ」などと思っていては、これから人前で話すたびに萎縮してしまいます。ゴールに必要のないものなので、こういうものも捨てていくべきであるということでした。脳は巧妙に情報を取捨選択するので、ネガティブな思いは行動に影響するそうです。そう言われると、たしかに思い当たる節があります。

 

世界はどんどん変化しています。過去の自分の成功体験さえゴールにとって必要ないものになってしまいます。過去は今すぐ捨てる。これはとても大切なことだと気付かされました。

 

この本では、「未来が過去を作る」という発想を持つ必要があると述べています。自分の未来は明るい、最高の未来が待っている。そのための過去であり、そのための現在であると捉えて生きていくと今自分が何をすべきかがわかるというのです。そして望む未来を引き寄せることにつながる。このような考え方を作り出して脳をある意味で騙してしまうことが楽しく生きていくポイントだということでした。

 

この本ではゴールの設定地点にも言及しています

 

「自分個人だけが幸せになるのは本当の幸せではない。周囲の人間まで幸せになれるようなゴールを設定すべきである」

 

周囲の人間に好影響を与え、みんなが幸せになるように生きていく。結果的に自分も幸せになる。そういう人間に囲まれて生きていくのは、想像するだけでも幸福度の高い生き方であると言えます。理想論的な話も多かったですが、生きていく上でとても大切なことを学んだと思わせてくれる、とても良い本でした。

 

2020年07月07日 11:47

「頭のゴミ」を捨てれば脳は一瞬で目覚める!①#28

苫米地英人著

 

認知科学者、計算機科学者が書いたというこの書籍ですが、なかなかに興味深い内容でした。

 

ものごとがうまくいかない原因の1つであるストレス。ストレスとは何かを少しだけ掘り下げてみるとイライラ、怒り、嫉妬、恐怖などがあります。

 

上司や先輩に嫌なことを言われたというイライラ、思うように勉強や仕事が進まないという怒り、あいつは成績が良くていいなぁという嫉妬、また今度も失敗したらどうしようという恐怖…といった具合です。

 

しかし、これは望む結果を生むために必要なものなのだろうか。筆者は断じて必要ないと言います。イライラしてようが、怒っていようがその日起こす行動に変わりはないわけです。そして多くの場合、こういう感情は失敗を誘引します。こういうものを筆者は「ゴミ」と呼び、すぐさま捨てるべきであると主張しています。前回扱ったイチロー氏も「感情に左右されていたらいいバッティングはできない」と仰っています。

 

とはいえ人間は感情に左右されやすい。感情に左右されないためにはどうすればよいか?

 

筆者は「ゴールを設定すること」と「ものごとを抽象的にとらえること」を答えにしています。

 

テストでいい点を取るために、「あいつは頭が良くていいなぁ」とか「次も悪かったらどうしよう」という感情は必要でしょうか?

「いや、その頭のいいヤツを見返すために、次に悪い点数を取らないように勉強するんだ」という意見もあるでしょうが、筆者はその考えは「抽象度が低い」と主張しています。そして「うまくいって良かった!」や「あいつに勝つことができて嬉しかった!」というプラスの感情でさえもゴミであるとこの本には書かれています。

その理由として「プラスの感情は、えてしてうまくいかなかった時にマイナスになりやすいから」ということを挙げています。極論として全ての感情をエンターテインメントとしてしまうとよいというような内容が書いてありました。

どこかで俯瞰の目を持ち、「今わたしは嬉しい。でもこのままうかれていたら次は失敗しちゃうな」とか「今日ぼくはうまくいかなかったから悔しいけれど、それはゴールにある成功という結果を得るためには必要なことなのだ」という要領でどこかに冷静な自分をあえて作ることが大切であるということでした。

 

なかなかにレベルの高い考えなので難しいですが、自分の生活の中に少しでも取り入れることができればたしかに余計なことを考える時間は少し減りますね。

2020年07月04日 15:55

教えて!イチロー先生#27

SMBC日興証券のサイトで公開されているコーナーの1つなのですが、これはぜひとも中高生に紹介したいので2020年7月1回目の記事でご案内します。

 

日本球界で、そしてアメリカのメジャーリーグで数々の大記録を打ち立てた鈴木一朗氏(以下イチロー)日本人なら知らない人がいないイチローが転職するなら学校の先生をやりたいも発言したことから実現したコーナーだそうです。

教えて!イチロー先生

 

はじめはなんとなく眺めていただけだったのですが、思わず見入ってしまい、メモまで取ってしまいました。どういう経緯でイチロー先生の特別授業を聞ける権利を得たのかはわかりませんが、生徒には小学生らしき子どもから大人までいました。特に10代の人にとってはこの日の言葉はとても貴重なものになったはずです。

 

もう、全てが名言だったのですが、その中でも意外に思ったことがイチローは感情の動きを大切にするということ。最近は技術論が多いのだけれど、やはり大切なのは気持ちであるという発言がとても意外でした。たくさん質問を受けていましたが、決して教科書通りの回答ではなく、自らの言葉で答えている姿にとても共感を覚えました。

 

答えにくいような質問も出ていましたが、とても短時間で明確な答えを導き出し、それをわかりやすい言葉で伝える。学校の先生というのは実現の可能性は低いのかもしれませんが、どんな形でもいいから人に指導する立場にぜひともなっていただきたいなぁと、この場にいた方々はもとより試聴した多くの人が感じたのではないでしょうか。『「人間国宝」とはイチローのことである』とさえ思えてくるような動画でした。

 

共感するかどうかは個人の判断に委ねるとして、すべての中高生は一度見て損はしないはずです。動画サイトで「イチロー先生」と検索すれば出てくるはずなので、ぜひ一度ご覧ください。

2020年07月02日 06:03

『文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る』  (後編)#26

もう1つ身近な例として、「空はなぜ青いのか」ということをあげてみます。

 

これには太陽の光と地球上に存在する空気が大きく関わっています。

太陽の光には様々な色の光が混ざり合って地球に降り注いでいるため、波長の長い赤い光もあれば(これより長いと赤外線)波長の短い紫の光(これより短いと紫外線)も同時に存在します。

波長の長い暖色の光はまっすぐに進みやすいのですが、波長の短い寒色系の光は空気中の窒素や酸素の粒子とぶつかり、様々な方向に散乱していった結果、空は青く見えるのだそうです。

これと逆の原理が朝焼けや夕焼けには起こるらしく、人間の目に届くまでに通過しなければならない大気の距離が長くなるため、今度は直進しやすい波長の長い暖色の光が人間の目に届き、波長の短い寒色系の光は途中で散乱してしまい消えてしまうのだそうです。

 

一見物理学とは関係ないような天体の話が物理学で説明ができてしまうなんて、とても興味深いですよね。

 

 

もう1つだけ。

地球には重力がある。これは言わずと知れたことですが、何に引っ張られたわけでもないのに物が地球に引っ張られて落下する。地面と物体の間には大気しか存在しないはずです。大気は特に物を引っ張る能力を持っていないので、ではなぜ物体は落下するのかというと、ここで時空の歪みが発生しているそうです。時空の歪みなど、漫画の世界かと思っていました(笑)

この時空の歪みは物質の高低、速さなど様々な原因で発生し、止まっている人が動いている人を見ると、時間がゆっくり進んでいるように見えるそうです。この原理を人工的に作り出すことが可能になると、「タイムマシン」や「どこでもドア」のようなものを作ることも現実に起こり得るということです。すごいですよね。

 

一見物理学とは関係ないようなものが、実は物理で説明ができる。このように関係なさそうに見えるものが、実は密接に関わっているということはあらゆる世界で存在するかと思います。

 

柔道と物理学は、以前から無関係ではないと考えていました。何か指導に活かすことができればなぁというのが、物理が苦手な人間がこの本を読んでの1番の感想です。

2020年06月30日 13:45

『文系でもよくわかる 世界の仕組みを物理学で知る』  (前編)#25

著者:松原隆彦

 

自分の身の回りに起きている様々な事象を物理学的視点から捉えた作品です。

 

随所に難しい言葉はどうしても入ってくるのですが、それでも高校1年生のときに物理を選択したものの難しすぎて挫折した僕でも楽しく読むことができました。

 

以下、この本の内容に自分なりの解釈を加えていくつか例をあげてみます。

 

携帯電話がなぜ正確に自分のところに電話がかかってきたり、メールが届いたりするのか、不思議に思った人もおられるかと思います。

電波がなんとかかんとか…みたいなところまではご存知の方も多いでしょうが、じゃあその電波がどう関係しているのか。

簡潔に極論してしまうと、ラジオの周波数を合わせるようなものだそうです。それぞれが持ってる端末に専用の周波数が与えられていて、それに合わせると相手とつながるという仕組みになっているそうです。ただ、2019年現在の携帯電話契約数は世界人口を超え、なおかつ携帯電話に利用できる周波数は限られているため、同じ電波を使いながらコードを変換することによってユーザーを識別するといった工夫もされているそうです。電波は弱くはなったりすることはあるものの金属以外のものは通り抜けたりすり抜けたりすることができるので、これが建物の中にいても通話できる理由になっています。金属は電波を跳ね返してしまうため、たとえばアルミホイル等で携帯電話をくるんでしまうと電波が届かなくなるようです。おもしろいですよね。

 

電波とは文字通り「波」の性質を持ち、「回析」といって障害物をすり抜けることができる特徴をもっており、この部分においては(直進しかできない)光よりも優れています。電波は現代に住む僕たちには欠かせないものになっていますよね。

 

(次回へ続く)

2020年06月27日 13:26

試験勉強に共通する考え方#24

今の時期、多くの中学生、高校生が試験前にあたるかと思います。そこまで直近ではなかったとしても試験日が公示されたりするなど、なんらかの動きがあった人は多いのではないでしょうか。

 

今回は資格試験も含め、試験勉強に共通する心構え、考え方をお伝えします。

 

まず多くの中高生にとって、試験は好きなものではないですよね。できれば避けたい。でも避けるわけにはいかない。こんな心境だと思います。

 

ようするにとても興味があり、その分野についてたくさん知りたい、たくさん問題を解きたい、なんていう状態ではないわけです。

 

脳は感情にとても素直なもので、こういう負の感情が大きいものに対しては記憶が残りにくいという特徴があります。

 

これが逆に自分が関心があるもの、好きなものについてはすぐに覚えることができます。好きなアイドルやゲームのクリア方法、漫画やアニメのキャラクターなんかは覚えようとしなくてもすぐに覚えることができるという人は多いです。自分たちは簡単に覚えられるのに、大人に何回も説明しても覚えてもらえないという経験をした人もいるはずです。

 

とはいえ勉強なんてそうそう好きになることはできません。そもそも興味のないことを、点数を取るためだけに覚えるのですから無理もありません。

 

ではどうするか。

 

もうこれは、繰り返し復習すること。これに尽きます。

 

まぁ、当たり前のことすぎて申し訳ないのですが、すべての試験に共通するのはこれしかありません。

 

具体的に何回復習すればよいかというと、最低3回、確実性を持たせようとするならば5〜7回は復習すべきです。

 

何年前かは忘れましたが、東京大学に合格した新入生にアンケートをとった集計結果を見せてもらったところ、1つのことに対して平均13回復習したというデータが出ていました。そもそも頭の良い人たちばかりが集まっているという印象の東大ですが、努力なしで合格を勝ち取ったわけではないということがわかります。

 

多くの人が学校で1回、学習塾等で1回、試験前の課題で1回、これでギリギリの3回。割とモチベーションを高く保つことができればこれでなんとか最低限の理解はできます。試験前の課題を適当にこなすようにやってしまったり、学校の授業をほとんど聞いていなかったらこれはカウントされないので、もっと回数が必要です。

 

「これ以前やったんだけどなぁ、忘れちゃった」という経験をした方は多いと思います。しかしこれは「以前学習した」という記憶が残っているぶん復習をはじめると思い出す場合が結構あります。このサイクルを4〜5回ほど繰り返せば、脳の中の長期記憶ができるところに残るというわけです。

 

勉強するとき「嫌だけど、覚えないといけないなぁ」くらいの気持ちは必要です。「面倒だし、やりたくないから適当にやればいいや」というような心境ではまず勉強に向き合っていないので、これはやったうちに入りません。

 

何回忘れたって、そこは大きな問題ではありません。忘れたら、また覚えなおせばいい。そしてゼロから覚えなおしているなんていうことはありません。少しずつ、ほんの少しずつ蓄積されていきます。

 

自らの経験と、教えている生徒の手応えから言えるのですが、ある日ある時「わかった気がする」という時があります。ここから加速度的に理解が深まり、復習するスピードも劇的に上がってきます。短時間で復習することができるので、それで復習する回数が増える→理解が深まるというサイクルができあがるわけです。

 

最初の1回、2回で諦めず、最低もう1回。高得点を目指すのであればあと3回、復習してみてください。

 

勉強が嫌な人はいても、高得点を取ったテスト結果が嫌という人は今まで聞いたことがありません。テストでいい点数をとって、嬉しかったという経験をした人はたくさんいるのではないでしょうか。試験勉強する時にはぜひそのイメージをもって、頑張ってほしいと思います。

2020年06月25日 14:50

英検対策の1つのやり方#23

いろいろと変更を余儀なくされた2020年度ですが、第1回の英検、実用英語技能検定試験は無事に予定通り実施されるようですね。

 

資格としてもっともポピュラーなものであり、近いうちに大学受験英語の一翼を担うであろう英検ですが、皆さんどのように勉強しているのでしょうか。

 

ここでは、自らの経験談と合格した人としなかった人の違いなんかを書き綴ってみます。

前提として、おそらく中高生が多く受けるであろう2級、準2級、3級あたりを想定しています。

 

短期決戦を希望される方、もしかしたら助けになるかもしれません。

 

◆英単語

まずは英単語です。出る順パス単シリーズなどの単語集を繰り返します。2級までなら単語量が絶対です。文法問題はそんなに出題されないので、やはり英単語を覚えることが1番短期間でできる対策です。小学生で英検3級、中学生で英検準2級に合格した人はみんな口をそろえて「単語を覚えることに時間をかけた」と言います。

 

◆過去問

英検はやはり資格試験なので、過去問からの出題率は結構高めです。選択肢を選んでおしまいにしてしまうのではなく、正解ではない単語で知らない意味があれば調べて覚えてしまいましょう。過去問で選択肢となって出てきた英単語が、次の試験で長文の中に出てきたなんていうのはよくある話です。問題形式も問題数も決まっているので、時間配分を決めておくと当日焦りなくできるかもしれません。

 

◆英作文

3級以上は英作文が出題されるのですが、これも問題に対して意見を述べ、その理由を2つ(準1級は3つ)英文で書くというものです。

これに対しては、自分の意見を書く場ではないという認識を持ち、書きやすそうな意見にすることが何より大切です。

文法に関しては、自分が自信を持っているものを使うようにしましょう。英作文は減点方式なので、間違った文法や語法は致命的です。逆に言うといかに簡単な文法のみで構成されていようと、単語の綴りや使い方に誤りがなければ高得点が期待できるわけです。

自分のひな型をもって試験に臨みましょう。

 

◆リスニング

リスニングについては、少なくとも2週間前から1日1回は過去問を繰り返し聞いておくことをお勧めします。

あと心構えとして、「全て聞き取る必要はない」ということを覚えておくとよいです。

一言一句会話や文章を記憶するなど、おそらく日本語であっても至難の業です。ようするに話していることがだいたいわかればよいのです。スポーツの名前や今からしようとしていること、地名や人名など主に名詞に注意を払って聞くようにします。

そして質問文の聞き取りは、とにかく一語目に集中します。疑問詞を使った文なら何を聞いているのか、使っていないならクローズドクエスチョンなので何を聞いていたのか、一語目を聞けるか聞けないかは大きなウエイトを占めます。

 

余裕があるのならリスニング文を真似て読んでみるのも効果的です。人間の耳は発音できることは割と容易に聞けるので、聞き取りがかなり楽になります。二次試験の対策にもなるし一石二鳥です。

 

英検も名の通り検定試験なので、要求される技量が明確です。絶対評価なので規定の点数をクリアすると必ず合格します。週末受検される方は、無事に合格できるように最後まで頑張ってください。

2020年06月23日 08:04

論語②#22

論語②#22

 

前回から引き続き、論語の言葉の解説をしていきます。

 

 

■これを知るをこれを知るとなし、知らざるを知らざるとなせ。これ知るなり。

現代語訳:知っていることは知っている、知らないことは知らないとする。それこそが「知る」ということだ。

(補足)知ったかぶりをやめて、知らないことは「知らない」と言うことが、真の「知る」ことだと言っています。「無知の知」ともつながる言葉ですね。

 

 

■学んで思わざればすなわち罔(くら)し。思うて学ばざればすなわち殆(あやう)し

現代語訳:学んでも思考しなければどう活かしたらいいのかが分からない 思考してしてばかりで学ばなければ危険である

(補足)多くの中学校の教科書にも掲載されていること文ですが、意味をとるのに苦労した経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。これは、知識や情報は自分の頭で整理して考えないと、本当に役立つものにはならない。また、一人で考えても情報を得なければ、懸命な判断ができず独善的になってしまう。

「学ぶこと」と「考えること」はどちらに偏ってもいけなくて、両方を行っていきなさいということです。

 

 

 

■故(ふる)きを温めて新しきを知る、もって師となるべし

現代語訳:古いことをよく探求して現代に応用できるものを知っていく そういう人こそ人の師になれる

(補足)あまりにも有名なこの一節。「温故知新(おんこちしん)」という四字熟語にもなっている言葉ですね。いま正に『論語』を学ぶ私たちにも言える言葉です。

 

 

 

■吾(わ)れ十有五にして学に志す。三十にして立つ。四十にして惑(まど)わず。五十にして天命を知る。六十にして耳順(した)がう。七十にして心の欲する所に従って、矩(のり)をこえず

現代語訳:私は15歳で学問を志し、30歳で独立した立場を持った。40歳であれこれ迷うことがなくなった。50歳の時に天から与えられた使命を知った。60歳になって誰の言うことでも反発せず聞けるようになった。70歳になると自分の思うままにふるまっても、道を踏み外すことはなくなった。

(補足)孔子は74歳まで生き、晩年に自分の一生を振り返った言葉だと言われています。当時としては稀に見る長寿であり、平均寿命の延びた現代にそのまま当てはめることは難しいのですが、人の一生を考える参考になります。

この論語から、15歳を志学(しがく)、30歳を而立(じりつ)、40歳を不惑(ふわく)、50歳を知命(ちめい)、60歳を耳従(じじゅん)、70歳を従心(じゅうしん)という言葉が作られました。

 

 

 

■義を見てせざるは勇なきなり

現代語訳:人として行うべきことを知っているにもかかわらず、できないのは勇気が足りないからだ

(補足)正しいことでも行動を起こすには勇気が必要です。勇気が足りないことに気付かせ、行動を起こすように促す励ましの言葉でもあります。

 

 

 

■君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず

現代語訳:賢い人は人と調和するが安易に同意はしない 愚かな人は意見がなく流されるが協調性はない。

 

 

 

■過ぎたるはなお及ばざるがごとし

現代語訳:行き過ぎは足りないのと同じようなことだ。

(補足)バランス良く適切に物事を行いましょう。やり過ぎもよくないですよ、という教えです。

 

 

 

■益者三友、損者三友

現代語訳:自分にとって益になる友達が三種類、害になる友達が三種類いる。

(補足)益になる友達とは、「まっすぐ正直な人」、「誠実な人」、「博識な人」のことです。

一方、害なる友達とは、「体裁だけを取り繕う人」「人当たりはいいが誠実でない人」「口先だけ上手い人」のことを指します。

友人は慎重に選ぶべきだという意味が込められています。

 

 

 

■益者三楽、損者三楽

現代語訳:自分にとって有益な楽しみが三種類、損をする楽しみが三種類ある。

(補足)有益な楽しみとは「礼儀、音楽を適度に楽しむ」「人の美点を話題にすることを楽しむ」「優れた友達の多いこと楽しむ」ことです。

損をする楽しみとは「おごりわがままに楽しむ」「怠け遊ぶことを楽しむ」「酒を飲んで騒いで楽しむ」ことだと述べています。

 

 

今回紹介したのは『論語』の一部で、この他にもまだまだ数多くの名言があります。

 

論語には、学習や人付き合い、親子関係や老後についてなどを記した語が散りばめられています。「仁」という思いやりの心、「義」という道理に適うこと、「礼」を忘れないこと、「智」恵を備えてわきまえること、「忠」という真心、「信」頼されるよう誠実であること、「孝」行することが大切だと述べられています。この中でも特に重要視されたのが、「仁」と「礼」です。

 

「論語」には、現代人も学ぶべきところがたくさんあります。紀元前にこのような思想がすでにあったということに、改めて驚いてしまいました。

2020年06月20日 14:20

論語①#21

参考文献

「論語」全20篇

加地伸行著「論語 増補版」

 

前回「論語と算盤」という渋沢栄一の著書を扱い、記事を書きました。

今回はそもそもの「論語」について記事を書いてみます。

「論語」は、古代中国の思想家、孔子の教えを弟子たちが書き留めたものです。実は孔子が書いたものではないんですね。

 

人の生きる道や考え方、道徳などを述べており、現在の大人子どもに限らずでも参考になることがたくさんあります。

 

多くの中学生が国語の授業で触れる「論語」

の世界、ここではその中からいくつか選んで現代語訳と解説をしていきます。

 

■学びて時にこれを習う、また説(うれ)しからずや

現代語訳:学んだ事柄を実践する機会を得られるというのは、なんと嬉しいことではないか

(補足)「時に」は「しかるべき時に」という意味です。「習う」は「学習する」という意味よりも「実践する」と考えた方がしっくりきます。

論語の一番初めの一節で、とても有名な言葉です。

 

 

■朋あり、遠方より来る、また楽しからずや

現代語訳:同じ師のもとで学んだ友人が遠方からやって来る、こんなうれしいことはない

 

 

■人知らずして慍(うら)みず、また君子(くんし)ならずや

現代語訳:人が自分のことを分かってくれないからと言って腹を立てないのが一人前だ

(補足)君子とは、人徳と品格を兼ね備えた人格者のことです。

論語ではたびたび、君子と一般人の違いについて説かれています。

 

 

■巧言令色(こうげんれいしょく)、少なし仁

現代語訳:言葉ばかり巧みで愛想のいい人に、誠実さがあることは少ない

(補足)言葉数が多いことを孔子はあまりよしと思っていないようです。「黙して語らず」というのが美徳とされたかつての日本人のルーツとなっていると考えられます。

 

 

■これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。

現代語訳:知っているだけの人は好む人に勝てない 好む人は楽しむ人に勝てない

(補足)物事を知っている人よりそのことを好きな人の方が上であり、好きな人より楽しんでいる人はさらに上であるという意味です。

物事を極めたければ、知るより好め、好むよりも楽しめ、とも受け取れます。いろんなことに応用がきく言葉ですね。

 

 

■速やかならんと欲することなかれ。小利を見ることなかれ

現代語訳:成果をあげようと焦らないこと。 目の前の小さな利益に捉われすぎないこと。

この言葉に続けて、早く成果をあげようとすると成功しないし、小さな利益に気をとられると大きな仕事は完成しない、という言葉が続きます。

 

 

■過(あやま)てば則(すなわ)ち改(あらた)むるにはばかることなかれ

現代語訳:失敗に気付いたら、ぐずぐずせずにすぐに直すこと

論語では人間が間違いを犯すことを認めています。間違うのは仕方ないから、そこからどうしたらいいのか?ということに重点を置いています。

 

少し長くなってしまいそうなので、今回はこのへんで終わりたいと思います。

2020年06月18日 06:12

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